※これは専門家ではない一ユーザーの実践記です。医療・治療を目的にせず、日々の「家ごはん」をラクに整えるコツとして読んでください。
はじめに:測らない・悩まない・続けられる“配膳の型”
ダイエット用の食事って、量を量ったり、カロリーを計算したり、正直めんどうじゃないですか?
私はズボラなので続きませんでした。そこでたどり着いたのが「たんぱく質プレート法」。お皿の上を主菜(たんぱく質)・副菜(野菜)・主食(穀物)を1:1:1でざっくり埋めるだけ。スケールもアプリも不要、“配膳の型”に沿って盛るだけだから、忙しい日でも迷いません。
この方法のいいところは3つ。
- 計測いらず:手とお皿をモノサシにする
- 満足感が出やすい:たんぱく質を“主役”に据える
- 続けやすい:家にある食材で置き換えが利く
この記事では、私が実際に続けられたテンプレートと置き換え表、そして失敗→修正の実例まで、初心者でもすぐ実践できる形でまとめます。キーワードは「家で、簡単」。今日のごはんから使えます。
1:1:1の基本ルール——“お皿で考える”から始める
ルールはシンプルに3つ
- お皿の面積を3等分するイメージで、主菜(たんぱく質)・副菜(野菜)・主食(穀物)を1:1:1に配置。
- 主役はたんぱく質。最初に主菜を決め、残りのスペースを副菜と主食で埋める。
- 手ばかり法で量のブレを抑える(後述)。
お皿サイズの目安
- 直径24〜26cmのワンプレートが使いやすい
- 仕切り皿やランチトレーを使うと“迷い”がさらに減る
皿のスペース配分テンプレ(図解イメージ)
ワンプレート(直径24〜26cm)を想定した簡易図です。P=主菜(Protein)、V=副菜(Vegetable)、C=主食(Carb)。
+---------------------------+
| V |
| |
| P C |
| |
+---------------------------+
- P(主菜):手のひら1枚分の面積を目安
- V(副菜):山を作ってOK(生野菜はカサが大きい)
- C(主食):握りこぶし1個分を基本に、活動量で微調整
トレー配膳パターン(ボウル+皿)
- ボウル:副菜(温野菜やスープ)
- 丸皿:主菜+主食
洗い物が増えますが、汁気があっても盛りやすくバランスが崩れにくいです。
手ばかり法の使い方(“計らない”のにブレにくい)
キッチンスケールの代わりに自分の手を使います。体格差に自動調整されるのが魅力。
- 主菜(たんぱく質):
手のひら1枚(指を除く面積、厚みは1cm前後をイメージ)
例)鶏むね、豚ヒレ、魚の切り身、厚揚げなど - 副菜(野菜):
生野菜は両手いっぱい/加熱野菜は片手いっぱい
例)サラダ+温野菜の組み合わせでOK - 主食(穀物):
握りこぶし1個分
例)ごはん茶碗軽め1杯、全粒パン1枚、中サイズのじゃがいも1個 など
迷ったら「P→V→Cの順」に盛ると、主食が多くなりすぎるのを防げます。
主菜の置き換え表(“何食べる?”で迷わない)
手のひら1枚を基本に、調理時間やコスト、汁気の有無で置き換えられるように作りました。冷蔵庫事情に合わせてどうぞ。
| カテゴリ | 例 | こんな日に | ひと言メモ |
|---|---|---|---|
| 鶏肉 | 鶏むね、ささみ | とにかく時短 | レンチン蒸しで油控えめに |
| 豚肉 | 豚ヒレ、肩ロース薄切り | 満足感が欲しい | 生姜焼きは脂少なめカットで |
| 魚介 | 塩サバ、鮭、ツナ水煮 | さっぱり系 | ツナは水気を切るだけで便利 |
| 卵 | ゆで卵2個、卵焼き | ほぼノー準備 | 迷ったら“+卵”でたんぱく質底上げ |
| 大豆 | 木綿豆腐、厚揚げ、納豆 | 安く抑えたい | 厚揚げは表面カリッと焼くと満足感UP |
| 乳 | プレーンヨーグルト、カッテージチーズ | 朝・軽食 | 甘味は果物orはちみつ少量で |
| 加工品 | サラダチキン、豆腐ハンバーグ | 作る時間ゼロ | 味が濃い時は副菜で調整 |
動物性↔植物性をその日の気分で。重たい日は豆腐や厚揚げ、トレーニング後は鶏むね…など、“置き換えの自由度”が続けやすさに直結します。
失敗例→修正例(ビフォー/アフター)
失敗1:主食に寄りすぎ
- Before:大盛りごはん+少量の肉+ちょびっとサラダ
- After:ごはん=握りこぶし1、主菜を手のひら1枚に戻す、副菜は両手いっぱいへ
ポイント:最初に主菜を置く→残りスペースを副菜と主食で埋める。
失敗2:たんぱく質が足りない
- Before:野菜たっぷり+ごはん軽め、でもすぐ空腹
- After:卵1〜2個を追加 or 納豆をオン、主菜を“手のひら1枚”に調整
ポイント:空腹が早いのはたんぱく質不足のサインになりやすい。“+卵”は最速の調整弁。
失敗3:油で重たくなる
- Before:揚げ物メイン+ドレッシング多め
- After:蒸す・ゆでる・レンチン→最後に焼き目で満足感キープ、副菜はレモン+塩やポン酢でさっぱり
ポイント:調理法の置き換えで一気に軽くなる。仕上げの焼き目だけでも満足感は十分。
5分で整う“型レシピ”(味つけだけ変えて回す)
A:鶏むね×カットサラダ×ごはん
- 主菜:鶏むね薄切り+レンジ蒸し(塩・酒)→仕上げにフライパンで表面だけ焼く
- 副菜:カットサラダ+ミニトマト
- 主食:ごはん(握りこぶし1)
- 味変:ポン酢/胡椒+レモン/柚子胡椒
B:豆腐×温野菜×さつまいも
- 主菜:木綿豆腐を水切り→片栗粉を薄く→表面を焼いて香ばしく
- 副菜:ブロッコリーや人参をレンジで温野菜に
- 主食:蒸しさつまいも(握りこぶし1相当)
- 味変:めんつゆ+おろし生姜/ごま塩
C:ツナ水煮×トマト×全粒パン
- 主菜:ツナの水気を切って黒胡椒+少量のマヨorオリーブ油
- 副菜:トマト&葉物をざく切り
- 主食:全粒パン1枚
- 味変:バルサミコ少量/粒マスタード/青じそ
どの型も、主菜→副菜→主食の順でお皿を埋めれば、自動的に1:1:1に寄ります。
忙しい日の「組み合わせ早見表」
冷蔵庫にあるもので3マスを素早く埋めるための思考順序です。
- 主菜を先に決める:
- ①鶏むね or 卵 or ツナ or 豆腐
- 副菜を足す:
- ②カットサラダ or 温野菜ミックス or トマト
- 主食で仕上げ:
- ③ごはん or パン or いも類
例:
- ツナがある → トマトを切る → 全粒パンを焼く
- 卵がある → 冷凍ブロッコリー解凍 → ごはん軽め
- 豆腐がある → キャベツ千切り → じゃがいもレンチン
「1分で決める→5分で作る」を目標に。悩む時間が最も体力を奪います。
作り置き・カット食材の活用ポイント
- 作り置きは“素の状態”で:
味を濃く作り置きすると飽きやすい。塩だけで茹で鶏、蒸すだけのブロッコリーなど、最後に味を足す前提にするとアレンジ無限。 - カット野菜は侮れない:
「洗う・切る」の工程が消えるだけで、継続率が段違い。野菜量=副菜の山がキープしやすい。 - 冷凍庫は“副菜の倉庫”:
冷凍ブロッコリー、ミックスベジタブル、刻みオクラ…副菜の片手分を即席で作れる在庫を常備。
1週間の実例メニュー(買い物リスト付き)
夕食を想定(昼は前日の残りをアレンジ)。P→V→Cの順で書いています。
月
- 主菜:鶏むねソテー(レモン胡椒)
- 副菜:カットサラダ+ミニトマト
- 主食:ごはん軽め
ひと言:鶏むねは先にレンチン→表面だけ焼くと5分。
火
- 主菜:厚揚げステーキ(しょうが醤油)
- 副菜:小松菜と人参の温野菜
- 主食:さつまいも
ひと言:厚揚げは表面カリッとで満足感UP。
水
- 主菜:塩サバグリル
- 副菜:キャベツ千切り+わかめスープ
- 主食:ごはん軽め
ひと言:魚の日は副菜をさっぱりに。
木
- 主菜:ツナと卵のたんぱく質コンビ
- 副菜:トマト&きゅうり
- 主食:全粒パン
ひと言:パンの日は副菜を多めに山盛り。
金
- 主菜:豚ヒレ生姜焼き(油少なめ)
- 副菜:もやしナムル風(ごま+塩)
- 主食:ごはん軽め
ひと言:主菜をしっかり噛むメニューに。
土
- 主菜:豆腐ハンバーグ(ポン酢)
- 副菜:ブロッコリー&きのこソテー
- 主食:じゃがいも
ひと言:きのこで香りと満足感を足す。
日
- 主菜:鮭のホイル焼き(きのこ+玉ねぎ)
- 副菜:温野菜ミックス
- 主食:ごはん軽め
ひと言:ホイル焼きは洗い物が減って最高。
1週間の買い物リスト(目安)
- 主菜:鶏むね2枚、豚ヒレ300g、塩サバ2切れ、鮭2切れ、厚揚げ2枚、木綿豆腐1丁、ツナ缶2、卵10個
- 副菜:カットサラダ2袋、ブロッコリー、キャベツ、小松菜、人参、きのこ、トマト、きゅうり、わかめ
- 主食:米、全粒パン、じゃがいも、さつまいも
- 調味:塩、胡椒、ポン酢、しょうが、レモン、めんつゆ、オリーブ油、酢、ごま
余ったら翌日の昼に回す。“作りすぎない”が続けるコツ。
よくある質問(Q&A)
Q1:ごはんは“握りこぶし1個分”でも多く感じます。
→ 活動量が少ない日はこぶしの7割に。逆に運動した日は“表面1枚分のごはんおにぎり”など、状況で微調整。
Q2:間食したくなるんですが…
→ 最初にたんぱく質不足を疑います。主菜を手のひら“1枚弱→1枚”に、もしくは卵1個追加。間食するならヨーグルト+果物少しなど、“Pを含む軽食”が安定。
Q3:外食のときはどう整える?
→ 皿を頭の中で1:1:1に分割。主菜が薄いなら卵や豆腐の小鉢を追加、主食が多いならごはん少なめでオーダー。サラダはドレッシング別添が扱いやすい。
Q4:味がマンネリ化…
→ 味変3点セット(レモン、黒胡椒、ポン酢)+香り係(青じそ、にんにく、生姜)を回す。“主菜は同じでも味は変える”が最短ルート。
Q5:家族と同じメニューでいける?
→ いけます。主菜を家族と同じにして、自分の皿だけ副菜の山を増やし、主食をこぶし1個分に。みんな同じ鍋・同じ焼き場でOK。
小さなコツ集(続けるためのUX)
- 最初に主菜を置く:主食が勝手に控えめになる魔法
- 器を味方に:大きめのボウルは“副菜の山”専用に
- 味は最後に決める:素材を“素”で用意→直前に味変で飽きにくい
- 余白を怖がらない:お皿に“空き”があってもOK。無理に詰めない
- “+卵”ルール:迷ったら卵でたんぱく質底上げ
まとめ:測らず迷わず、“配膳の型”で暮らしを整える
「ダイエットのために食べる量を減らす」より、“お皿の上のバランスを整える”ほうが、私には圧倒的にラクでした。
1:1:1で主菜(たんぱく質)を主役に、手ばかりと皿テンプレで迷いを消す。あとは置き換え表と味変を回し、忙しい日は早見表で即決。これだけで毎日の“家ごはん”はかなり安定します。
完璧じゃなくて大丈夫。
“今日は主菜が薄かったから卵をプラス”くらいの軽さで、明日も淡々と。同じ型を使い回すうちに、食事作りはどんどん省エネになります。
まずは今夜、主菜→副菜→主食の順でお皿を埋めてみてください。
きっと「あ、これなら続く」って思えるはず。


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